量子化制御

研究概要

信号の量子化に伴う性能劣化を抑制するための動的量子化器の設計理論と,その制御・通信・信号処理への応用を研究しています。

制御システムにおいて信号をデジタル化する際には,有限のビット数で連続値を表現する「量子化」が不可避です。量子化は必然的に誤差(量子化ノイズ)を生じさせ,制御性能の劣化を招きます。本研究では,量子化器に動的な内部状態(メモリ)を持たせることで量子化ノイズを周波数的に整形し,信号品質を向上させる動的量子化器の設計手法を体系的に構築しています。この考え方は,信号処理分野におけるΔΣ変調器(デルタシグマ変調器)と密接に関連しています。

具体的には,通信容量(ビットレート)制約の下での動的量子化器の最適設計,MIMO系への拡張,プレフィルタ・ポストフィルタとの統合設計,ネットワーク化制御系における通信レート制約を考慮した制御構造の提案,許容平均ビットレート制約を満足する周期時変動的量子化器の構成,さらにはDLPプロジェクタにおける画像量子化や光量制御への応用など,理論から応用まで幅広く取り組んでいます。解説記事や動画による研究成果の普及活動も行っています。